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犬と猫のトリミングによる全身バリカンについて|トリミングは自宅でする? プロに任せる?
犬や猫の毛や皮膚を衛生的に保つためには、トリミングが欠かせません。
しかし自宅でトリミングをするために、道具を揃えたり、愛犬や愛猫を落ち着かせたりするのは一苦労ですよね。
今回は、犬や猫のトリミングの重要性や、プロに任せることの利点について詳しくお話しします。
■目次
1.犬や猫の全身バリカンによるトリミングの必要性
2.自宅で全身バリカンを使ったトリミングの方法
3.犬種・猫種別の全身バリカントリミングのポイント
4.全身バリカンを使ったトリミングの注意点
5.プロによる全身バリカントリミングのすすめ
6.まとめ
犬や猫の全身バリカンによるトリミングの必要性
<犬や猫の毛づくろいの重要性>
犬や猫の毛は外部の刺激から皮膚を守る重要な役割を果たしています。特に長毛種では、長い毛を手入れせずにいると絡みやすくなり、皮膚トラブルの原因になることもあります。
犬はあまり自分で毛づくろいをしませんが、猫は頻繁に自分の体を舐めて毛づくろいをします。猫は毛づくろいによって体の汚れや臭いを取り、清潔に保っています。
<全身バリカンをするタイミング>
全身バリカンをするタイミングは毛の長さや状態によりますが、毛が絡まり始めたときや、暑くなる季節の前に行うのが理想的です。
また、犬や猫の健康状態や年齢も考慮して、最適なタイミングを見極めることが大切です。
<全身バリカンによるトリミングのメリット>
夏は高温多湿のため、毛に覆われた犬や猫の皮膚は蒸れて皮膚炎を起こしやすくなります。そこで、全身バリカンで毛を短くすることで、通気性が良くなり、皮膚炎の予防にもつながります。
また、毛を短くすることで熱中症対策にもなり、毛玉ができにくくなるというメリットもあります。
自宅で全身バリカンを使ったトリミングの方法
<必要な道具と準備>
動物用のバリカンとブラシを用意しましょう。バリカンの刃は8mm前後が適しています。刃が短すぎると、バリカン負けを起こしやすくなるので注意しましょう。ご褒美用のおやつがあると、犬や猫がトリミングに対してリラックスしやすくなります。
<全身バリカンの正しい使い方>
頭から尾に向かって、毛の流れに沿ってバリカンを動かします。
お尻の周りを刈る際は、肛門を傷つけないように特に注意しながら、上から下に向かって刈ります。
お腹の毛を刈る場合は後肢で立たせて、胸からお腹に向かって刈りましょう。このとき、乳首を刈り落とさないように注意が必要です。
<トリミング中の犬や猫への配慮>
初めてのトリミングは、犬や猫にとって大きなストレスになることがあります。特に慣れていない子や嫌がる子に無理やりバリカンを使うとトラウマになり、次回からひどく暴れるようになることもあります。そうなると、犬や猫にとっても飼い主様にとってもトリミングが大きな負担になってしまいます。
バリカンの音だけでも驚いてしまう子も多いので、優しく声をかけながら、少しずつゆっくりと慣らしていくことが大切です。
最初は短時間で終わらせて、少しずつトリミングの時間を延ばしていきましょう。
犬や猫のペースに合わせて焦らずに進めることで、トリミングをストレスなく行うことができます。
<トリミング後のケア>
トリミング後は、犬や猫は思った以上に疲れていることがあります。中には、疲労やストレスで下痢をしてしまう子や、体調を崩してしまう子もいるかもしれません。トリミングが終わったら、愛犬や愛猫をゆっくりと休ませてあげましょう。
犬種・猫種別の全身バリカントリミングのポイント
<長毛種の犬や猫へのトリミング方法>
長毛種の犬や猫は毛が絡まりやすいため、バリカンでカットする前にしっかりとブラッシングを行うことが大切です。
全身バリカンをかける際は、頭部、尾の先端、四肢の先を残して短く刈り上げるパターンが一般的です。
<短毛種の犬や猫へのトリミング方法>
短毛種の犬や猫はもともと毛が短いため、全身バリカンをかけることはあまりありません。しかし、パグや柴犬などの皮膚トラブルが起きやすい犬種では、定期的に薬用シャンプーで洗うことが重要です。これにより、皮膚の健康を保ち、トラブルを未然に防ぐことができます。
<ダブルコートの犬や猫へのトリミング方法>
ダブルコートの犬や猫は、アンダーコートとオーバーコートの2層構造になっています。
ポメラニアンなどダブルコートは、毛を刈ると生えてこなくなることがあるため、地肌にバリカンをあてるのは避けましょう。
そのため、地肌にバリカンをあてるのではなく、伸びすぎている部分や不衛生な部分をはさみでカットすることが多いです。
また、換毛期には大量に毛が抜けるので、毎日のブラッシングが大切です。
全身バリカンを使ったトリミングの注意点
<トリミング時の怪我の防止>
バリカンは刃物なので、使い方を誤ると犬や猫に怪我をさせてしまうことがあります。
しっかりと保定できていない状態でバリカンをかけようとするのは非常に危険です。自宅でトリミングを行う際は、暴れる犬や猫に無理にバリカンをかけようとしないようにしましょう。
トリミングを行う際には、犬や猫がリラックスできる環境を整え、必要であればもう一人の助けを借りると安心です。
<バリカンの刃の選択と手入れ>
毛玉のカットには1〜2mm、全身バリカンには6〜9mmほどの刃を選ぶと良いでしょう。
刃は水洗いをすると錆びてしまうものもあり、刈れなくなるので注意が必要です。水洗いできない刃の場合は、エアダスターを使って毛を取り除き、清潔に保つようにしましょう。
<トリミングの頻度と時期>
長毛種の犬や猫は、毛玉や毛の汚れが発生しやすいため、1~2か月に1回はトリミングを行いましょう。短毛種の場合は、長毛種ほど頻繁なトリミングは必要なく、2~3か月に1回ほどで十分です。
特にこれから暑くなってくる時期には、トリミングを行うことで体温調節を助ける役割もあります。犬や猫が快適に過ごせるように、適切なタイミングでトリミングを行いましょう。
プロによる全身バリカントリミングのすすめ
<自宅でのトリミングの限界>
自宅でトリミングを行うと、犬や猫が嫌がって逃げ回ることが少なくありません。また、信頼している飼い主に嫌なことをされると、ショックを受ける子も多いでしょう。嫌なことはトリミング施設でプロに任せる方が、安全で犬や猫のストレスも最小限に抑えられます。
さらに、自宅でのトリミングはうまくいかず、毛がちぐはぐになってしまうこともよくあります。
<プロによるトリミングのメリット>
プロのトリマーは犬種や猫種による毛質や特性の違いをよく理解していますので、個々に合ったトリミングをしてくれて、綺麗に仕上げてくれます。
また、毛の手入れだけでなく、皮膚の状態や耳のチェックも行います。異常があれば飼い主様にお伝えするため、普段気づかなかったトラブルの早期発見にもつながります。
<当院でのトリミングサービスの内容と料金>
当院ではトリミング施設を併設しており、院内でのトリミングが可能です。料金やサービス内容についてはこちらをご参照ください。
https://www.himedou.net/trimming/
まとめ
愛犬や愛猫の健康と快適な生活をサポートするために、定期的なトリミングは非常に重要です。ご自宅でのトリミングにチャレンジしてうまくいかなかった場合でも、プロの技術と経験を活用することで、より安心して美しく保つことができます。
これからさらに暑さが厳しくなる時期となるため、ぜひトリミングをして暑い夏を少しでも快適に乗り切りましょう。当院ではトリミングサービスも行っておりますので、ぜひご利用ください。
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