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犬と猫の異物の誤飲誤食について|命に関わる危険性と飼い主様ができること

愛犬や愛猫が異物を誤飲してしまうと、飼い主様としてはとても心配ですよね。
異物の誤飲は時間が経つほど吐き出すのが難しくなり、腸閉塞などの深刻な健康リスクを引き起こすことがあるので、できるだけ早く動物病院に連れていくことが大切です。

今回は、身近に潜む犬や猫の異物誤飲の危険性と、その対処法について解説します。

■目次
1.異物誤飲の症状と飼い主様が気づくポイント
2.異物誤飲が疑われる場合の対処法
3.動物病院での治療法
4.異物誤飲後の回復と再検査の重要性
5.異物誤飲を防ぐための予防策
6.まとめ

 

異物誤飲の症状と飼い主が気づくポイント

愛犬や愛猫が異物を飲み込む瞬間を目撃できればすぐに気づけますが、見ていない間に誤飲してしまうこともあります。
誤飲した場合、よだれが増える、何度もえづく、繰り返し嘔吐する(水を飲んでもすぐ吐いてしまう)、食欲がなくなる、元気がなくなるといった症状が現れます。

特に、いつもと違う行動や食欲の変化がある場合は、すぐに異物誤飲を疑って動物病院に相談しましょう。

 

異物誤飲が疑われる場合の対処法

愛犬や愛猫が異物を誤飲したかもしれないと思ったら、まずはすぐに動物病院へ連れていくことが大切です。時間が経つほど、異物を吐かせることが難しくなり、腸閉塞や他の合併症のリスクが高まります。できれば、誤飲から30分から1時間以内に動物病院を受診するようにしましょう。
また、食べたものの残骸があれば、それも一緒にご持参ください。

 

動物病院での治療法

動物病院では、まず愛犬や愛猫がいつ、何を、どれくらい食べたかを確認します。
そして、誤飲によって全身にダメージがないかを血液検査でチェックし、レントゲン検査で消化管の様子を確認します。誤飲したものによってはレントゲンに写らないこともありますが、胃の拡張や腸閉塞があるかどうかを見ることができます。

催吐処置が可能な場合は、吐き気を誘発する薬の注射や点眼薬を併用して吐かせます。
ただし、内科的な処置でうまく吐き出せなかった場合や、時間が経っている場合、または形状的に催吐が難しい場合は、内視鏡を使って異物を取り除きます。内視鏡を使うことで開腹手術を避けることができ、その日のうちに退院が可能です。
しかし、腸閉塞や穿孔の可能性があれば、開腹して外科的に異物を取り出す必要があります。

 

異物誤飲後の回復と再検査の重要性

異物を吐かせた後は半日から1日ほど点滴を受け、制酸薬を投与することで回復をサポートします。点滴は、体内の水分や電解質のバランスを整え、体調を戻す手助けをします。

治療後、約10日経過したら再度血液検査を行い、問題がなければ治療は終了です。
誤飲した異物によっては腎臓や肝臓にダメージを与えることもありますので、吐かせただけで終わりにせず、再検査を受けることが非常に重要です。

 

異物誤飲を防ぐための予防策

異物誤飲を防ぐためには、日常生活で危険な食べ物や植物をしっかり認識することが大切です。プラスチック片やペットシーツなど、明らかな異物であれば誤飲に気づきやすいですが、例えばチョコレート、タマネギ、ブドウ、タバコ、観葉植物などは犬や猫にとって有害です。特にユリ科の植物は非常に危険で、重篤な腎障害を引き起こすことがあり、ユリの花だけでなくユリを挿してある水を舐めるだけでも危険です。

危険なものは愛犬や愛猫の手の届かないように収納をしっかり行い、高い場所に置いているものでも安心せず、しっかりフタが閉まるキャビネットを使いましょう

 

まとめ

異物誤飲は、愛犬や愛猫にとってとても危険です。しかし、飼い主様が早く異常に気づき、適切に対処することで、その危険を最小限に抑えることができます。
特に、夏の盆休みなどの長期休暇中は、動物病院が休みのこともあります。緊急時に備えて吐き気を誘発する目薬を処方することも可能ですので、ご希望の方はお気軽にご相談ください。

もし異物誤飲が疑われた場合は、迷わずに動物病院に相談しましょう。

 

姫路動物病院
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