診療時間
9:00~12:00 / 16:00~20:00
休診日
水曜日 ※土曜日・日曜日・祝日も診療
  • ペットPASS

ブログ

犬の認知機能不全症候群(認知症)について|老犬ホームもご紹介

みなさんは犬にも認知機能不全症候群(認知症)があることをご存じでしょうか。
人間と同じように加齢とともに発生率が高くなり、生涯にわたって治療や介護が必要になります。
しかし、夜鳴きや粗相など飼い主さんの負担が大きい症状も多く、介護疲れしてしまう方も決して少なくありません。

今回は犬の認知症について、症状や治療方法、予防方法などをご紹介したいと思います。

■目次
1.原因
2.症状
3.診断方法
4.治療方法
5.予防法やご家庭での注意点
6.まとめ

 

原因


人間の認知症は脳の血管の病気や老化による異常なタンパク質の蓄積などが原因で起こりますが、犬の場合ははっきりとした原因はわかっていません

しかし、11歳を超えた犬での発症が多く、国内では日本系雑種や柴犬に多いといわれていますが、最近では柴犬以外の発症も多いです。

 

症状


認知症を発症すると、認知力の異常や刺激に対する反応の低下、記憶の欠如などがみられるようになり、以下のような症状がみられるようになります。

・寝る時間が増える
・ボーっとする時間が増える
・一定の方向にぐるぐる回る(旋回)
・昼夜の逆転
・無駄吠え、夜鳴き
・粗相が増える
・部屋の角や家具の隙間から出られなくなる
・攻撃的になる
・食べたことを忘れて与えた分だけごはんを食べてしまう

 

診断方法


一般的には年齢や症状から認知症を疑います。

ただし、似たような症状の病気を発症している可能性もあるため、必要に応じて血液検査や画像診断検査、尿検査などを行うこともあります。

 

治療方法


認知症を治す方法は残念ながらありません。そのため、まずは症状にあわせて環境を整えることが大切です。

例えば、旋回をしたり部屋の角や家具の隙間にはまったりする場合は円形サークルに入れて安全性を確保したり、昼夜の逆転が見られる場合は夜に疲れて眠ることができるよう、昼間に日光浴をするなどしてさまざまな刺激に触れさせたりします。

また、薬やサプリメントを使うことでも症状を軽減する効果が期待でき、当院ではトライザアンチノールというサプリメントをお勧めしています。

 

予防方法やご家庭での注意点


認知症は予防が難しいものの、栄養バランスの整った食事や無理のない範囲での運動を継続すること、また、新しい場所に行ったり新しいおもちゃで遊んだりして、高齢になってもさまざまな刺激を与えることが大切です。

また、先程もご紹介したとおり日本犬は認知症になりやすいので、シニア期に突入したら定期的に健康診断を受け、早期発見・早期治療に努めましょう

 

まとめ


認知症は完治が難しく生涯にわたって介護が必要になるため、お家でのお世話が難しくなったり、こまめなケアが必要になった場合には、老犬ホームを利用するのも一つの手です。

当院でも老犬ホームを実施しており、飼主様がご高齢でお世話が難しいなどの場合でも、お預かりを承っております。
そのため、やむを得ない事情で老齢犬のお世話が困難になった場合には、ぜひ当院にご相談ください

また、セカンドオピニオン、サードオピニオンに関するご相談も受け付けております。愛犬愛猫でご心配なことがございましたら、お気軽にご相談ください。
当院のペットホテル・老犬ホームのご案内はこちらからご確認ください

 

姫路動物病院
ご予約はこちらから

 

<参考>

https://vth-tottori-u.jp/wp-content/uploads/2021/04/topics.vol_.108.pdf